〜プレドニンという緩和ケアの選択〜
揺れる私の気持ちを察して、お世話になっている方がそっと声をかけてくれました。
「緩和的な視点で対応してくれる先生がいるよ」――そう教えていただいたのがきっかけでいつも
の病院🏠️とは別の🌸動物病院に行ってみようとおもいました。
新しい病院へ
紹介してもらった病院は、車で高速を使って約50分の所にありました。
ところが当日、高速道路が通行止めになってしまいました💦
慌てて山道を抜け、ギリギリで予約時間に間に合いました。
みるくが車酔いしないか心配でしたが、窓から外を眺めながらご機嫌そう☺☺☺。
小さな冒険を楽しんでくれていたようです。
診察室で
受付を済ませ、診察室へ。
事前に「病名」と「緩和ケア目的のセカンドオピニオン」であることを伝えていました。
ゆったりした雰囲気の中で、これまでの経過を丁寧に聞いてくださり、
先生は落ち着かないみるくに優しく声をかけながら口元を診察してくれました。
聞けたこと
- 口唇のリンパ腫は珍しい
よくあるのはメラノーマや扁平上皮癌。今後は肺や内臓への転移も考えられるとのこと。 - 痛みについて
自分で気にして触らないなら、強い痛みはまだないかもしれない。 - 痛み止め
フェンタニルパッチが効果的。ただし高額。 - 緩和ケア
動物では選択肢が少なく、プレドニンを使うのが一般的。腫瘍の成長を抑える効果がある。 - プレドニンの副作用
多飲・多尿。長期投与ではさらに注意が必要。 - 出血
対症的に止血剤や内服で対応可能。 - 安楽死について
一般的にはカリウム注射。最近は麻酔薬を併用することも多い。
これまで通っていた病院と大きく違う話はなかったけれど、
ひとつひとつ丁寧に説明してもらえたことで、少し気持ちが軽くなりました。
それでも現実として、癌は少しずつ進行しています。
小指の先ほどだった腫瘍は、今ではあまおう🍓サイズになっています。出血もあり口臭もきつくな
っています……。
それでも、みるくは変わらず、よく食べ、のんびり散歩して、可愛い笑顔を振りまいています。
プレドニンを始めることに
その後、いつもの🏠動物病院へいきました。
相談に行った病院で「緩和ケアとしてプレドニンを勧められた」ことを先生に伝えました。「試して
みてもいいと思いますよ」そう言ってもらえて、私はプレドニンを始める決心ができました。
みるく(24kg)に処方されたのは15mg/日。看護師の私の感覚では「こんなに多くて大丈夫?」
と心配になったのです。先生に伝えると「犬にとっては適切な量なので大丈夫」と言っていただ
き、まずは多飲・多尿の様子を見ながら内服の量は調整していくことになりました。
プレドニンについて💊
プレドニンは腫瘍の成長をゆるめ、症状を和らげるためによく使われるお薬です。研究では、プレ
ドニン単独の治療でも数週間〜2か月ほど腫瘍が小さくなり、犬が楽に過ごせたという報告があり
ます。ただし効果は長く続かず、平均して8〜12週間程度とされ、耐性が出てくると薬が効きにく
くなることもあるそうです。また、海外の報告ではプレドニンを他の抗がん剤と一緒に使うこと
で、単独より効果が長く続いたというデータもあります。
ただ、私の選択は“延命よりも今を大切に”です。まずはプレドニン単独でやってみようと思いました。

今のみるくが少しでも穏やかに過ごせるように、緩和ケアとしてプレドニンの内服を始めます。
特別なことは何もないけれど、みるくが足元で眠っている――
そんな穏やかな日常が、少しでも長く続きますように。



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